We Shall Overcome

前回にジョーン・バエズがワシントン大行進で歌って彼女の代名詞的な歌になったWe Shall Overcomeについて触れたので、ちょっとレビューしていたところ、バエズが来日した当時日本で「フォークの女王」となっていた森山良子(1948~)が1990年の25周年記念コンサートではなんと「”We Shall Overcome”を歌った日」という曲を歌っていることを発見。Webでyou tube 音源が見られますが、「あれからどのくらいこの時代は進んだのかしら」といういささか感傷的な雰囲気もある歌詞ではあるものの、聴衆の多くは森山と同世代のカレッジ・フォークやそれ以後の日本の「フォーク」に親しんだ人たちだろうし、なかなかの郷愁的共感を呼ぶパフォーマンス。

過去の反体制社会運動(を思い出させるイベントを題材にして)に「”We Shall Overcome”を歌った日」と同じような郷愁的アプローチなのは「いちご白書をもう一度」というバンバンの歌、作詞作曲荒井由実でヒットした曲です。バンバン・荒井由実の曲では「彼と見た映画がいちご白書だった思い出」だけで、映画に描かれたコロンビア大学の学生がベトナム戦争に大学が関与していることに異議申し立てをして反対闘争を行ったことの内容について明示的にも暗示的にも描かれるわけでは、まったくない。青春の一コマの映画デートの思い出だからね。

ぼく的には映画「いちご白書」(Strawberry Statement: Notes of a College Revolutionary)は高校時代に見ていたく感激した作品。原題は「大学革命家の手記」だからね。原著者ジェームズ・クーネン(1948~)のコロンビア大学生としての闘争記を基にした映画。「受験戦争」だあ?グダグダ文句言っている場合か?ってなわけで。1970年公開のカンヌ国際映画祭審査員賞を受賞している。バフィ・セントマリーのサークル・ゲームが主題歌でオープニングに、ニール・ヤングのThe LonerとDown by the River、CSN&YのSuite: Judy Blue Eyes「青い目のジュディ」(言わずと知れたジュディ・コリンズJudy Collinsに捧げたステーブン・スティルスの名曲、1969年のウッドストックの最終日にも演奏された)、レノン・マッカートニーのGive Peace a Chance(プラスチィック・オノ・バンド)も挿入されている。いい音楽たっぷり、プラス、アメリカも戦争反対が盛り上がってるよなあ、ニューヨークいいなあとミーハー的に見ていたと思う。ただ、大学に行ってからはクラスに「ぼくは革マルなので中核派に襲われたらよろしく(何を?なんだけど)お願いします」などと自己紹介するヤツがいたりして、当時の日本で反体制運動とされていたことの分裂状況等を実際に身近に見るようになった。

Suite: Judy Blue Eyes「青い目のジュディ」のおすすめは、サン・ルイス・オビスポのCalTech(カリフォルニア工科大)でのCS&N2012ツアーから。サン・ルイス・オビスポは昔Big Sur(CSN&Yやジョニ・ミッチェルが出た1969ビッグ・サー・フォーク・フェスティバルの!)Monterey(ジャニス・ジョプリンなどが出た1967モントレー・ポップ・フェスティバルの!興奮すんなって?!)まで国道101号線(この道はアメリカ大陸の国道網の最西端に位置して太平洋岸を南北に走る景色最高のほぼ渋滞なし気分最高の道路です)をドライブしたことがあって、サン・フランシスコとロス・アンジェルスのほぼ中間点にある、古い町。ここでも「ウッドストック世代」の人たちが、えー!すごいなスティルス、あれから43年も経つのか、でもいいね~、オープンチューニング、ありがと~、なんて、大盛り上がり。ウッドストック・フェスティバルなどについてはそのうちに書きます。

 

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